ー移住のきっかけは?
私の実家は農家で小さい頃から農業が身近にありました。 大学卒業後、北九州市で3年ほど介護の仕事をしていましたが、農業をしたいという気持ちが強くなり、実家がある千葉市へ戻り、親の手伝いをしていました。十和田市に移住を決めたのは、父と祖母が所有する土地があり、そこで自分の手で一から農業を始めたいと思ったからです。
ー移住・定住就農支援事業を活用した感想は?
農業研修が終わる頃に、市の紹介で空き家の家賃や改修費の補助などを行う「移住・定住就農支援事業」を知りました。まずは空き家探しを始めましたが、その際に近所でお世話になっている人から、農業ハウスを建てられるくらい広い敷地の空き家を紹介していただきました。 事業を活用して、内装の張り替えや電気工事をすることができたので助かりました。また、空き家に残る家財道具などの整理費用の補助もあるため、空き家所有者への支援にもつながる事業だと思います。
ー移住して大きく変わったことは?
雪の生活は経験したことがなかったので、仕事や生活をしていて大変なこともありますが、その一方、真っ白に映える雪景色はとてもきれいですね。また、農協青年部で知り合った人から、農業資材を安く譲っていただいたり、畑を借りている人から農業機械を貸していただいたり、他にも除雪や農産物の販売先確保などいろいろな場面で、地域の人が応援してくれることが大変ありがたいです。
ー農業の魅力は?
昨年、まだあまり知られていない新しい品種のミニトマトを作ってみた時のことですが、実際に直売所で販売したところ、思った以上にお客さんからの評判が良かったんですね。夏の大雨で被害を受けてしまい、収穫量は振るわなかったのですが、次につながる手ごたえを感じました。このように、 自分が考えて実行したことが良くも悪くも成果として返ってくることが魅力の一つですね。いろんなことを試行錯誤しながら進めていくのがおもしろいです。
ー今後の目標は?
まずは、自分の農業の基礎を築いていきたいです。将来的には、私のように移住して農業を始めたいという人に、教えてあげられるようになりたいです。
移住情報発信ポータルサイト「日々コレ十和田ナリ」では、移住支援事業の紹介や移住者のインタビューなどを発信しています。ぜひご覧ください。
PROFILE
千葉県千葉市出身。大学卒業後、介護職などを経て、2014年に本市に移住。青年就農給付金を受給しながら市内の個人農家で研修をした後、 2016年4月奥瀬地区にて就農(写真は新しく栽培を始めたタラの芽)。妻と娘の3人家族。妻の嘉美さんは、本市で長女の優佳里ちゃんを出産し、子育てに励んでいます。